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"冬の花"に在る宮本浩次、歌ひ手と作家としての可能性。

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どーも、お久しぶりです。鬼畜エレファントカシマシファンのJohnnyです。

宮本浩次、ソロデビュー!!

あああ、ついに、この日が来てしまった。宮本浩次、ソロデビュー!!あのぅ…去年から続く、世界一格好いいROCKバンド、エレファントカシマシ30周年大フィーバーから、誰が予想し得たでしょうか…。

宮本浩次が、歌謡曲でソロデビューするなんて(笑) 

もう、何なん!?面白すぎるやろ。なんかね、ソロでっていうのは漠然と前々から視えていたんですが、まさかの歌謡曲でとは想いませんでした!毎回、予想の斜め上をゆく宮本浩次です。ROCKファンとしてはショーゲキ!今日はそんな、後妻業 | 関西テレビ放送 カンテレの主題歌、宮本浩次作詞・作曲の『冬の花』を一聴した感想を、エレファントカシマシファンとして、そして音楽をこよなく愛すいちリスナーとして述べたいと想いマス。

宮本浩次『冬の花』、一聴後の感想

そもそもですが、オレは歌謡曲に聴き馴染みのある世代ではないので、歌謡曲自体が良くわからんっていう。母が山口百恵さんが好きで良く聴いてましたが、自分の中の歌謡曲といえば、そのくらいの知識です。多分、オレの親世代からしたら“懐かしい”って感じなのでしょうか?オレはね、ショージキ聴き慣れないよ。だから、一聴した時は、異国語を話すおじさんの伝えたい事を、必死に読み取ろうとして頭がフリーズしてる状態でした。

多分、おじさんが女子高生のギャル語や、ネットスラングを理解できなくて、頭フリーズするのと同じ現象やと想います(笑)だからね、冷静になった時に『またやられたな』っと想ったよ。一昔前、R&Bが日本の音楽界に旋風を巻き起こした感じの逆をいかれたっていう( 歌謡曲で鎖国だこらああああああああって凄まれた感じっす)ナニコレ?逆に新しいよ!!宮本浩次と小林武史にブン殴られて失神です。

哀愁と情緒。日本語の語り。酒と女…。何だろうなぁ。『冬の花』は何回も聴けば聴くほど、胸に刻まれていく感じでした。歌謡曲に馴染みはなくても、旋律で切なさを感じ取れました。何と言っても、『冬の花』の始まりのメロディーと、チェンバロがサイコーです!恐らく、メロディーは宮本浩次マジック、チェンバロとピアノの旋律は小林武史マジックやと想います。このタッグでタイアップ制作は最高やもしれません。チェンバロチョイスはこの曲にぴったりですね。チェンバロ聴くのとか、バロック神バッハか、LOVE LOVE LOVE(DREAMS COME TRUE)以来やぞ(笑)途中の高音コーラスワークとか、後半のアレンジも効いてますね。この哀愁は正に、大分むぎ焼酎二階堂のCMですよ。このCMシリーズ大好きなんですよね。『冬の花』、お酒が合うよ。

現代に希薄なソングライターと、天才プロデューサーのタッグ

この曲はドラマのタイアップで書き下ろしされました。後妻業 | 関西テレビ放送 カンテレを拝見していて、拭いきれないトレンディー感が蔓延していたので、あえて絶滅危惧種の歌謡曲というチョイスはドラマにピッタリだし素晴らしいと想います。そして、歌謡曲をソロデビュー曲にしたっていうのも凄い。ドラマに合わせてってことでたまたまソロデビュー曲が歌謡曲になったんかもしれませんが、これを現代で、出来ますか?もうこんなん、ただの奇襲攻撃やろ。特攻隊、宮本浩次やんw

結構振り切ったなぁって想ったのですが、全て意図されていることやと想います。最後の語りとかも。あれは絶対、宮本浩次にしか出来ん。宮本浩次って本当に多種多彩な曲作りますよね。エレファントカシマシの時からずっと想ってましたが、本当に優れた天才作家(音楽家)やと想います。

多分、タイアップで異常に力発揮するので“ありき”や、“御題目”があったほうが作りやすいんでしょうね。本当、職人気質です。スーパータイアップソングライ職人。そういう意味では、“アーティストありき”の他者への楽曲提供でも大成すると想います。(芥川賞ならぬ滝廉太郎賞あげたい。 そんなの無いけど)

そして、小林武史さん。タケシって、その人の内面に眠っている“輝き”みたいなものを引き出す天才やと想うんです。宮本浩次と小林武史さんのタッグって、エレファントカシマシで言えば、宮本浩次の憂鬱の全てを注ぎ込んだと言ってもいい2002年『ライフ』以来になるんですけど…

以前の記事、癒されたい時に聴きたいエレカシ10選 – エレコラにも

ライフ」とゆーアルバムは、他のアルバムと比べても異質というか、違う輝きを放ってるんですよね。 ー中略ー オレは、小林武史さんのこと1mmも存じませんが、多分、削ぎ落とすことに長けてるというか、シンプルイズベストを知ってる方なのかなぁと想いました。いわば、彫刻家の方。ミヤジ先生のガッチガチなところを、解き放とうとされたのではないかと(笑)恐らく、ガッチガチ過ぎて、相当苦労したのでは?と(笑)

と、書かせていただいたんですが、この2002年当時は多分、宮本浩次はカラッポになっちゃってたんやないかなぁと想うんですよ。歌声聴いてて何となくそんな感じで。だから、小林武史さんに救済を求めたっていう(知らんけど)

でも、その戸惑いや、カラッポの中の憂鬱、愛らしさみたいなものが、凄く美しく作品に現れていて、オレは非常に好きなアルバムです。小林武史スゲェって想いました。でも、今回のタッグはこの『ライフ』の時のテンションとは恐らく違うくて、17年後に宮本浩次が「小林さん、オレ成長しました!一緒にいい音楽作りましょう!やってやりましょう!」っていう、懐に飛び込むってよりは、音楽家としてガチでタッグを組むっていうテンションに近いのかと想います。ソロの第一弾としては、宮本浩次 × 小林武史って最高の始まりやと想います。

そういう意味では今回、宮本浩次がやりたかったことって、桑田佳祐 × 小林武史みたいなことやと想うんです。

桑田佳祐さんは、サザンオールスターズだけでなく、ソロでも大ヒットしています。桑田さんのソロデビュー曲は「悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE)」で、なにを隠そう小林武史さんがプロデュースなんですよね。このアレンジとしては、シンセサイザーが、POPなアレンジになっていて耳に残りやすい。この手法は、Mr.ChildrenのKind of Loveでも使われていて、小林武史さんのアレンジが冴え渡っている作品だと想います。

桑田佳祐さんて、「声に出して歌いたい日本文学」とか、“ひとり紅白”とか、宮本浩次がやりたいこと、先にやってるって感じです。キャラは全然違うけど、宮本浩次は、多分同じこと出来ます。やるか、やらないかは別として。桑田佳祐さんも、役割を演じてる感ありますし、最近では、紅白のトリが記憶に新しく日本を元気にさせてくれる方ですよね。

宮本浩次はROCKIN’ON JAPAN 2019年2月号 のインタビューで言っていたように、もともと、10歳の頃の童謡からが歌手人生の始まりで、エレファントカシマシでデビュー後、89年から「スタイルかどうかは知んないけど、俺は毛頭ないですね。ロックとかそうゆうのは、頭の中に」と言ってるし、「悲しみの果ては余技だ」って96年のリリース当時から言ってるわけで…。じゃあ、何がやりたいの?って感じなんですけど。結局、バンドを成功させるため、売るための音楽になってしまっていて、自分のやりたい音楽とはずっと若干ズレが生じてるってことだったとは想うんですよ。それで、30年ってのがまず凄いんですけど。もちろん、その瞬間、瞬間は、命を削って曲は作ってるし、全てにおいて全力の人だからそこに嘘は当然なかったと想います。

今回、エレファントカシマシとして100点を出し切ってから、自由にソロという自立の道で、最初にやりたいことって、その人のルーツに戻ると想うんですよ。

歌謡曲好きってのは、近年のThe Coversにおける「宮本浩次にしかなし得ない最強のカバー」で周知の事実だったし、エビバデ以外の方にも評価されていたと想います。今回の『冬の花』に関してですが、今、歌謡曲ってのは現代においてはめちゃくちゃ大冒険だと想います。でも、本人にとってはやっと一番やりたかったことに全力で取り組めている。宮本浩次がずっと温めて大切にしていた、本当に純粋な“好き”とか、“らしさ”を追求したもの。それが小林武史さんのアレンジで最大限に引き出されていて、万人に伝わる形になった本当に素晴らしい作品だと想います。そして、これは小林武史じゃないと、今の宮本浩次じゃないと出来なかった曲だと想います。(昔の宮本浩次ならここまでさらけ出せていなかったと。)

歌ひ手、宮本浩次

最近のコラボで、宮本浩次の歌い手としての才能も徐々に認知されだしていますが、歌謡曲を歌える人って、現代にもうほぼ居ないと想うんです。歌謡曲って、演歌と近しい、日本の伝統音楽ですが、山口百恵さんの歌唱を聴くかぎりでは、今あのクオリティで歌える人は本当に居ないと想います。そういった意味でも、絶滅危惧種だし、誰かが引き継がない限りはどんどん廃れて、忘れ去られていくものだと。もう既に、懐かしの曲になってますもんね。ただ、やっぱり歌謡曲って日本の情緒や、哀愁があるから若い子が聴いても聴けないとことはないと想っています。新しい切り口で歌謡曲を受け継いでいく。そう言った意味では、作詞・作曲も出来て、歌も世界一上手い宮本浩次ってもう適役ですよね。ネオ歌謡曲(エレクトロと歌謡曲の融合w)とか作って欲しいぞ。

『冬の花』でオレの好きな歌唱部分があって…♪私の命〜の、“いのち”の歌い方や、♪過去と未来〜の、“みらい”でちょっと抜くっていうんですかね?この歌い方、ミヤジ先生では初めて聴いて、凄い好きってなりましたソコ。んで、♪最終章〜〜ぐらいから、キタキタキタキタキタキタキターーーーーー!!ってなる。聴かせどころのある演歌っぽいっていう。

そういえば、今年のエレファントカシマシの新春ライブの『風に吹かれて』の時、いつものならサビで、みんなでお手振りするやないですか?でも今回、それが発生しなかったんですよね。なんかもう、この素晴らしい歌唱をジッと聴いていたいってことだと想うんです。

本当に、今回の新春ライブは、歌唱が素晴らしかったですもん。宮本浩次史上、一番素晴らしかったと(スミマセン)歌い手としても、作家としても脂が乗りまくってると想います。日本の音楽界に、宮本浩次在りって感じで、ファンとして大変誇らしいです。

 ドラマ『後妻業』次回は1月29日(火)O.A.

さあ、エビバデ。ドラマの中で流れた若干2分30秒の『冬の花』を7000字の記事にしたオレを褒めてください!(嘘です)そういえば、歌詞に触れていませんでしたね!主人公・小夜子のイメージってミヤジ先生は言ってましたが、当然そうやっても聴けるんですけど、もろ宮本浩次やなーとも想っとります。宮本浩次ワールド全開です!!

なんかね。これを ROCK以外で聴けるのが嬉しいんよね!消しても、消しても、“らしさ”は消えない…みたいな。宮本浩次は何やっても消えませんっていう無言の主張というか。いいわぁ〜やっぱ好きやわ〜おっさんってなりましたw

今回せっかく記事を書いたのに、音源を貼れなかったのは非常に残念です。記事書くタイミングを完全に間違えたとは想いますが、早く感想をお伝えしたかったのでご了承ください。フルで聴けるのはいつかな?とりま、来週の後妻業 | 関西テレビ放送で、また聴けると想いますので、皆様是非ドラマをご視聴ください!個人的には本当に好きな女優さん、木村佳乃さんと、木村多江さんの“罵り合いバトル”を、1時間永遠と見せて欲しいです(サイコー)そして、最後に『冬の花』の

「胸にゃ涙。顔にゃ笑顔で。私は今日も出掛ける。」

宮本浩次©︎

で、毎週シメたい(笑)この語り、らしくてウケる 卍イイ好きやww

Johnny😁

P.S.

ミヤモトヒロジ.COMが開設されましたね。『宮本、散歩中。』って…オイ!って突っ込みたくなりましたよ…個人的に。いや、いいんスけどw なんか、ワクワクしますねーオレ、遊び心好きやん?オフィシャルサイトでも『さぁ、出かけようぜ!!』って言ってるし、出掛けるの好きやなぁ。少しは休めばいいのに。これからも楽しみです。“インディーズみたいな作品も作りたい”って言ってたし、ケッコーそっちも楽しみ。

ソロアルバム…編成も楽しみにしています。オレの平凡な日常をいつも輝かせてくれてありがとうございます。あ、新春武道館のSEめちゃくちゃ気に入ってて、プレイリスト作りました。憂鬱で美メロックが好きですよねぇ。美しいものは人を虚脱させるから、毎回聴くたびに虚脱ですよ。本当、ナイスセレクトやと想います。素晴らしい。勉強になる!

そういや、ROCKIN’ON JAPANさんはこの『冬の花』に関して取材するんすかね?宮本浩次は俺の息子でおなじみの山崎さんは、どう想うんだろう?コレ聴いて。まさか、歌謡曲を紙面に載せないでしょう?どーすんのコレ。今までの、ロック雑誌のライター面々様のご意見が伺いたいよ、オレ。その辺も楽しみにしつつ、いつかまた微笑みあえる日が来るまで。エビバデ、またJohnnyにお付き合いくださいませ。石くん、成ちゃん、トミさんにはゆっくり休んでもらって、主人不在のエレファントカシマシをちゃんと護ってて欲しい。

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ジョニーの小言
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