「ロマンスの夜」とは何だったのか?
「やりたかったこと全部やるぜ!」と出所後のジャイアンみたいなこと言って始まった宮本浩次のソロ活動。開始からもう4年も経とうとしている。乙女の祈りの曲なんかエレファントカシマシには似ても似つかないし、想像も出来なかった。でも、きっとずっと歌ってみたかった憧れの歌謡曲たち。そんな、宮本少年の夢が詰まったコンサートだったように想う。
そして、無理がなかった。歌唱も安定していて、背伸びでもチヂミでもカッコつけでもない等身大の宮本浩次がステージに立って、純粋に曲の世界観を表現していた。「俺の歌を聴け!」と怒鳴って怒っていたデビュー当時の宮本浩次。でも今はその歌を「黙って聴いていたい」と言わなくても想わせる宮本浩次。歌唱力と表現力でそれを示したソロ活動。本当に素晴らしいと想う。
そして、エレファントカシマシのファンの人は正直この変化についていけなかったと想う。ファンを辞めた人もいるだろう。そしてここから、エレカシのアリーナツアーをやるなんて本当に考えられないくらいのギャップである。ソロからファンになった人が、怖がってファンを辞めるかもしれない。しかしそれでも良いと想う。「ロマンスの夜」を経てオレは改めて感じた。
宮本浩次は変態だ。
もう変態でしかない。狂気な愛を真綿で包み、乙女になったり、女生徒になったり、強がる女になったり、少年になったり、涙を流したり、女を張り倒す男になったり、何なんだ。ただの変態じゃないか。どう考えてもヤバい奴だ。もう誰も付いていけない。付いていける方がおかしい。オレたちは悪くないんだ。だから、これからも変態を観察し続けようじゃないか…みんなで。
Johnny
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P.S.
変態は褒め言葉です(笑)
「恋に落ちて」は最初、花を摘むように歌ってたって書いたんだけど、後から冷静に考えたら、”吐息を白いバラに変えて会場中に飾ってた”んだと気づく。きっと、誰かを想いながら。