どーも、タケシコバヤシ許さんでお馴染みのジョニーです。またしても人生の青天の霹靂が起こり、大変遅くなってしまいましたが、2024年5月4.5日に君津市民文化ホールで行われた「通底縁劇・通低音劇【dawn song】」についての感想をお届けしたいと想います。ブログのタイトルに深い意味はありませんし2ページに渡り長くなりました。
タケシコバヤシ、許っっさん
通底という言葉は、アンドレ・ブルトンの『通底器』からヒントを得たもので、「つながるはずのないものがつながる、つながっている」ということをイメージしています。
100年後芸術祭HPより
はい、まずアンドレブルトンの謎のテーマからこの「dawn song」を小林武史が想いつき、真っ先に「宮本くん、君ならわかるだろおおお!」と言ったか言わないか、ミヤジに相談して現実したという本公演。相変わらず夢想家タケシですが、ガチでぐうの音もでねぇくらい素晴らしかったです(即敗戦)
そもそも、小林武史はこの表題の「dawn song」である、宮本浩次の「夜明けのうた」が大好きなやうで、直ぐにピアノで編曲したらしいんですよ(オレもこの曲好きやし)。だから、愛情の入り方が半端やないんですよね。で、公演見る前にちゃんと予習しようと想って、アンドレ・ブルトンの「通底器」読もうと想ったのにどこにもない。結局全然違う本を買ってしまってまだ読めてはいない。
だから原作はどんな感じかわかんなかったですけど、飽きなかったですよ。2時間観客を飽きさせない演出と演奏。構成が素晴らしすぎて、小林武史天才だなと想わざるを得なかった。もちろん、ダンサーさんや、演者さんが素晴らしいからなんですけど。苦痛なく音楽劇を見ている感じでした。マジで、これは許さんやな。
「傷付いた女性の生きる一生」を見事に演じた宮本浩次
この【dawn song】のテーマ的なものは「傷付いた女性の生きる一生」なのかなと感じました。オレから見て結構重かったですよ。中島みゆきの「ファイト」を落花生ズの方々が歌ったんですけど、その前の語りみたいな部分で、「大好きだった男に振られて地元に帰ったけどそこに私の居場所はなかった」って言ってて「クソ重い」と。
ただこの重たさを昇華できるのが宮本浩次なんだよな。うっすい記憶を頼りに一曲づつ語っていいですか?ミヤジパートの前に、落花生ズの方の歌唱で夜明けのうた(岸洋子)の歌唱。知らない歌だったんですけど、声が整数次倍音の方で響いた。わかりやすく言うと美空ひばりさんのような歌声で、太陽の昇る映像が浮かぶような、そんな感じのオープニングでした。
赤いスイートピー
ミヤジが出てきた時の盛り上がりと言ったら凄くて、正にスターでしたよ。未だかつてミヤジがこんなに歓迎されて歌唱することがあったかな?ってぐらいに凄まじい歓声。
オレはと言うと、君津終わってから完全に宮本浩次が女子に見える病気に罹患しまして、うなされて夜しか眠れないんですけど、完全に女子憑依してました。女子っていうか「女の子」って感じだったんです。純粋に少女が恋をして一途に想っている。歌声とピアノだけで大事に歌われてて、第一声から切なくて泣きそうで想いが溢れて…と言う感じです。去年のロマンスの夜の時も、「妙にリアル。理想の女性像が現実化した感じ」とつぶやいたんですが、これやっとんな。完全に女と何かあるぞ。ミヤジの中に少女が確実に居る。
木綿のハンカチーフ
「木綿のハンカチーフ」はアンコールに持ってこられることが多かったんですが、今回はほぼ冒頭にセトリが組まれ、おそらく「dawn song」のテーマの男女の切ないすれ違いなんですよね。この楽曲の世界観をうまく表現されてて凄く良かった。女子がもう女子。ミヤジなんやけど女子。
春なのに
切なさ5割り増しだったんですが、この辺から少し声が枯れつつでも力強い歌唱。男性に振られて傷ついた女性の歌なんですけど、宮本浩次が歌うことで傷付いた男性の曲にも聴こえると言う。
あなた
とにかく美しかったです。叶わぬ夢を追っているのかな。後半、かなりハイトーンになるのですが、チェストボイスで出ていたというか、「どうしてもそう歌いたい」みたいな意志を感じる歌唱。ここまでのセトリでなんかもう切なさと恋しさ爆発でしたね。ミヤジ大丈夫そ?って感じで。今までにない色気だったんよこれが。57歳で色気増す男性ってなに?なんなの?恋して稲妻が走ったような歌唱で初々しい衝撃でした。ポケモンみたいにミヤジ進化するんかな。伝説のポケモン?
夜明けのスキャット
小林武史と宮本浩次の中で表現したい世界観みたいなものが完全に一致しているなと感じたのがこの「夜明けのスキャット」。ここで歌われていることは「Woman〜Wの悲劇」にも通づる気がするんですよね。落花生ズのコーラスから、ミヤジが一緒にコーラスで入っていくんですけど、もうこのコーラスワークが素晴らしく美しくて、オレは今現実を生きてるのか?それとも夢なのかってくらいに良かった。
由紀さおりさんの歌声って海外でもバズってましたけど、ミヤジの歌唱にも同じ力を感じています。この曲とても合っていた。
東京ブギウギ
新しいカバー!途中から参加のミヤジ。めっちゃくちゃ盛り上がった!ミヤジ超楽しそうだった。ぴょんぴょん飛んでいたような。あと歌い方が宮本節だった。合ってるミヤジに!
恋のフーガ
落花生ズのザ・ピーナッツのメドレーが入ってめっちゃくちゃ会場が盛りがって、ってか演奏がとにかく最高なんですよ!リズム隊。ストーベースと玉田ドラムマジで良いんですよ。会場がコンパクトなホールだったので、爆音が一番後ろまで轟くみたいな感じで。また今までと違ったとても良い響きとサウンドでした。オレ、音響うるさいんですけどめっちゃ良かった。ここで確か途中ミヤジが一緒に歌唱したと想うんですど、切なさを表現するのがとにかく上手いし、とにかく結ばれない恋をしがちなミヤジw
ロマンス
バチクソに盛り上がった。全員が席を立った。ミヤジローリングスペシャルしたのは確かこの曲。
愛の戯れ
スミマセン、この曲共感したことなかったんですが、これはミヤジでした。この歌の中の女性はミヤジです。ってか全てのカバーの中の女性はミヤジだったんです。だからミヤジは女ということにしてもらったらオレが彼氏で良いじゃないですか?そしたらオレはめちゃくちゃ大事にしますよ彼女を(ミヤジを)
飾りじゃないのよ涙は
今回MC殆どなかったんですけど、この曲の前だけ謎の発言から始まった。聴き間違えでなかったら多分こんな感じのこと言ってたんですよねー。どういうことなんでしょうか?「未だ本当の恋をしていなくて、誰の前でも涙を隠してて。いつか恋人に会いたい。」ということかな?真意はわかりませんが、マイクスタンド最初に使って歌ってとても格好良かったです!!そういえば今回、会いたい会いたいソングなかったな。自分、やれます!自分、ミヤジの彼氏やれます!いけます!!
異邦人・化粧・翳りゆく部屋
もはや、3大ミヤジカバーソングみたいになってるんですけど、「異邦人」は毎回演奏が聴きどころ満載なのでとても良くて歌詞の世界観もミヤジに合っている。
ミヤジのお得意情念ソング「化粧」。ここまで大分テンション上がって飛ばしてるな、大丈夫かな?って想っていたんですが、声が枯れてしまって、歌詞が止まって最初から歌い直したんですけど。歌い直す時、自分が上手くいかなくってイライラしたりってことが本当になくなったんですよね。それすらも一つのコンサートというか演出にしてしまうと言う。落ち着いてるなって。
「翳りゆく部屋」は歌うたびにどんどん深みが増していく感じです。オレ、何回も聴いてますけど、初めてこのレベチ歌唱聴いたら即沼落ちやで。